N901iC
OSがLinuxになっているとかいう話だった気がするN901iC。N900iからの乗り替えとなると、カメラは同じだし、デザインも似ている。ソフトウェアの改善はOSが変わっているとなるとあまり大きな期待はできなさそうだと思い、今回はスルーしようかと思っていました。なんとなく。それに、最近は自宅で仕事をしていてほとんど出社していないから、携帯電話自体をそれほど必要としなくなりつつあるという状態だったので、あまり情報収集もせずにいたもんでして。
ふと、昼食を食べに出掛けた帰りに西武池袋線小手指駅前の携帯ショップの前を通ったら、本日発売という文字でN901iCが……。へぇ～、発売日なんだぁ。ちょっと見てみようかな……と立ち寄ってみると、触手が動きそうな自分好みの色スパイク・ブルーを発見。いけない……なんだか欲しくなってきてしまったではないか。まあ、でも発売日なら入荷が少なくて売り切れというパターンでしょっ。そう思っていたんですが、ちょっとモックをさわっていたら店員のお姉さんが寄ってきました。
「何かありましたら伺いますが？」 「FOMAからFOMAなんですけど、これってやっぱり売り切れですよね？」 「ありますよ」 「この色(スパイク・ブルー)も？」 「全色あります」 「クレジットカードで大丈夫ですか？」 「はい」
うぅ、敗北しました。在庫ありだとは予想外です。買ってしまったじゃないか……。また数カ月先の生活が大変になりそうな予感。購入価格はポイント使ったりで26185円なり。FOMAからFOMAへの機種変更(買い増し)はFOMAカードを差し替えるだけなのですぐに完了。電話帳の転送は赤外線でやって、確か約5分ぐらいという感じでした。
データの移行
N900i側で、MENU→アクセサリ→SD-PIMから、電話帳、スケジュール、受信BOX、送信BOX、保存BOX、テキストメモ、Bookmarkでそれぞれ機能ボタンを押して本体からエクスポートを選ぶとminiSDカードにそれらのデータを保存することができます。
miniSDカードに必要なデータを保存したら、N901iC側で同様にMENU→ツール→SD-PIMでminiSDカードのアクセス画面へ入り、移したいデータを選択します。miniSDカードに保存した日付けつきでエクスポートされたデータの一覧が表示されるので、N901iCに移したいデータのところへカーソルを移動し、機能ボタンを押して追加インポートを実行すればデータの移行は完了です。必要なデータの項目だけ繰り返しましょう。
使用感
Linuxということで処理速度の低下があるのではないかとやや不安でしたが、同じぐらいか若干速くなっている部分もありますね。画面のスクロール処理やカメラで撮影した画像のプレビューなんかはずいぶん改善されています。iモードから待ち受けへの戻りは若干早くなった感じがします。メールから待ち受けへの戻りは受信BOXに150通ほどある状態からで1秒未満。N900iだと数秒待たされることがあったから、早くなった気がする……んだけど、N900iもデータ移行のために受信メールをminiSDカードへエクスポートしてから戻りが1秒未満になっているから実は変わらないのかもしれない。もしかしてminiSDカードへ書き出すと、内部データがデフラグメントされて早くなるんでしょうかねぇ。それならば定期的にminiSDカードへ書き出したほうがよさそうです。
FeliCa(おサイフ)
FeliCa(Edy)を使う場合は、まず最初にiアプリで登録手続きが必要です。発売直後頃はキャンペーンがあり、わずかながらEdyをもらえました(100円ぶん)。
イーバンク銀行からのEdyのチャージはiアプリの電子マネー「Edy」を起動して残高照会画面に表示される16桁のEdy番号を利用します。なぜかPCからのEdyチャージはできません。iモードからイーバンク銀行にアクセスしてログインし、Edy番号を入力して送金という手順になります。その後アプリを起動して「Edyギフト」からチャージを行なうため、結構これは手間です。PCから送金まで行なえて、受け取りだけiモードならまだなんとかという気がしますが……。イーバンク銀行からのチャージは使いにくくて普及しないんじゃないかと思ってしまったりして。→2005年5月にEdyチャージアプリが配布されてチャージが楽になりました。
FeliCaにクレジットカード情報を登録しておくと、クレジットカードを利用してiアプリから直接チャージできるようですが未登録。万一、携帯を落としたときに怖すぎるから。コンビニではam・pm、サンクスでチャージできるようです。小銭が不要になるのはとても便利なのですがもっと使える店舗が増えてくれないと……。
文字入力
変換はT9の漢字直接入力に対応して、そのモードではいきなり漢字の候補で表示されます。ただ、従来のT9だとよみがなが表示される部分が、かなの代わりに漢字変換の第一候補が表示されているだけなので、候補の漢字でなくてもその読みの漢字を選んで、右ソフトキーで変換を行なう必要があります。第三候補ぐらいまで表示されていれば直接選べるケースも増えるんでしょうが、候補数が増えすぎて選ぶのが大変になるのを嫌ってのこの仕様なのだと思われます。最初は戸惑いましたが、そういう仕組みだとわかってしまえば慣れるのも早かったです。もちろん、従来のよみがなが表示されるT9かなモードも残っています。今までのT9のほうがいい、という人はそちらのモードを使えばよさそうです。ごく普通のかな入力(おを出すのにあ×5)もあるし、2タッチ(ポケベル)入力もあるので、お好みの入力モードを選べるというのは人によってはメリットとなるでしょうね。Fだと2タッチ入力モードがないらしいですし。
ちなみに、T9漢字はあまりお薦めできませんねぇ。まず候補に表示されている漢字の読みがわからず同一の表示候補がある場合にどちらが望むものなのか不明です（せめてUnDo機能があればなぁ……）。さらに、変換の学習が増えていくと、T9漢字で表示される候補の表示に時間が掛かってしまいます。過去の変換結果による漢字変換の優先順位を学習結果から調べて表示する……という部分で時間を費やされているのでしょう。そういうわけですので、入力モードはT9かなのほうがよいと思います。将来の機種では改善されそうな感じがしますけどね。
細かい部分
N504i/iS/505iにあったボタン確認音のバブルなんかはありません。電子確認音のPiだけでした。非常に残念……。もうあれは復活しないのでしょうか？
ユーザー辞書が1行表示で読みと登録内容が一覧で見られないのがやや不便(選択すれば両方表示されるけど、いちいち確認のために選ぶのはちょっと……)。N505iみたいに2行表示も選べるようにしてほしいところ。
改善を求めたい部分
定型文やユーザー辞書、メールメンバーを赤外線転送に対応させるか、miniSDカードへのエクスポート／インポートに対応させてくれないんでしょうか。機種変更のたびにこれらを再入力するのって結構手間だと思うんですけれど……。
それとメール内のURL処理でフィルタを掛ける設定がほしい気がしますね。ワンクリック請求詐欺の予防のため、メール内のURLをクリックした際にメールアドレス・電話番号を識別しているであろうURLの?以降を除去してアクセスできる設定がほしい(アクセス前に「このメールが迷惑メールの場合、メールアドレスや電話番号が相手に知られるおそれがあります」などの確認を表示するとかでも可)。自分はそういうアドレスにアクセスしたりしませんけど、このシンプルな機能を追加するだけでワンクリック請求詐欺の被害をある程度防げると思うのですが、いかがなものでしょう？ 可能なら電話帳に登録済みの人から来たメールは、URLの?以降も除去しないという設定もあれば、もう何もいうことありません。
見つけたバグ？
買って帰ってすぐに説明書でも軽く読んでみようかと読み始め。その間、N900iから128MBのminiSDカードを取り出して、それに入れてあった動画をN901iCで再生してほったらかしていたら、気付いたときには(出荷時だから節電モードONで)液晶画面が真っ暗になっていて、音だけ流れている状態。そのときに何かボタンを押したらフリーズしました。このフリーズ状態になってしまうと、電源も落とすことができないので、電池パックを外して強制的に再起動しないと復帰しません。同じデータで3回発生したのでたぶん再現性あり。N900i用に作成していたデータだからなのですかねぇ。
同じ現象が発生するとの報告を何件かいただきました。よって、これは初期ロットのバグだと思われます。アップデートで修正されることに期待。
2005年6月6日にソフトウェアアップデートが行なわれました。出てくるまでに時間が掛かったので、もうアップデートはないのかと思い始めていたです。
使用期間
2005年1月28日～2007年末まで。FOMAカードを付け替えてその日の気分で使い分け……というのはデザインが似ているからあまり意味ないかな。