WD30EZRX-1TBP
(2012/11/22)
3年ぶりぐらいに購入したという、えらく久々なHDDは、WESTERN DIGITALのWD30EZRXでした。容量は3TBで1プラッタ1TBの製品です。HDDなんか繋げば普通に使えるだろうって思う人も多いかもしれませんが、3TBとなると、これまで何度もあったHDDの容量問題で最新の2.2TB問題の影響を受ける容量ということになります。
ディスク容量の壁は、32MB, 528MB, 2GB, 4GB, 8GB, 32GB, 127GBがありました。2.2TBでまた壁に当たったわけです。
Windows7でパーティション分割なしだと2794.39GB(2.72TB)の表示となります。
ディスクの3TB問題
従来のHDDの管理に使われているMBRだと2.2TBまでの容量しか扱うことができません。PCのマザーボードも2.2TBを超える容量のHDDを起動ドライブとするには、BIOSが対応している必要があります。まあ、2012年現在の製品以降ならばおそらく大丈夫だろうとはいえ、古いマザーボードだと起動ドライブとして使えない可能性があることには注意が必要です。Windows Vista以降ならば、3TB以上のドライブもデータ用ドライブとして使うぶんには問題は起こらないと思われます。
しかしながら、そうじゃない場合には以下のような注意事項があるため、運用には気をつけなければなりません。意外とやっかいな面もあるので、どうしても3TB以上の容量がほしいという状況でなければ、過渡的な2012~2013年ぐらいならば安価な2TBのHDDを買ったほうが楽かもしれないと思います。
- 2.2TB以上のHDDを利用するにはGPT(GUID partition table:GUIDパーテーションテーブル)で管理しなければならない。フォーマット時にはGPTを選びましょう。しかし、GPTにするとWindows Vista以降でないとそのパーティションを認識すらできません。GPTはWindows XPから参照することは不可能です。つまりGPTを認識しないXPでは2TBまでにしたほうがよいということになりますね。
- SATA接続では問題ないようですが、USB接続のHDDでGPTとMBRを混在させると、MBRのドライブが読めなくなることがある模様(USB接続でGPTとMBRを混在させていたら、MBRのドライブにアクセスできなくなって、CHKDSKしたら「ファイルシステムの種類はRAWです。RAWドライブにCHKDSKは使用できません」と表示されたことがありました。GPTのUSB接続のドライブを取り外して再起動したら、なにごともなく以前のファイルが見えるようになりMBRドライブが読み書きできたので、OSの不具合かUSBのコントローラーの問題でアクセス障害が起こる可能性があり得る感じ)。
- 古いソフトウェアは、2.2TBを超える空き容量があると、正しく空き容量の判定ができずに2TB以上空いていても空き容量不足と判断されてファイルの保存ができないものがあります(Adobe Photoshop 7など)。OS的には問題なく動いても、アプリ側の想定していなかった容量となって不具合が起きる可能性があることに注意が必要です。
- USB接続の外付けケースは、2.2TB以上のHDDを取り付けたら正しく動作しないものがある。うちの「裸族のお立ち台 USB3.0 IDEプラス」は購入時の状態では正常に認識できませんでした。ファームウェアアップデートはHDDを接続してPCから見えないといけないのですが、3TBのHDDを取り付けている状態では製品を認識していてもファームウェアのアップデートが失敗していたので、出荷時状態の製品が正しく処理できる容量のHDDを取り付けてアップデートしないと使えないUSB外付けケースもあるということになります。ご注意ください。アップデートすれば普通に使えました。
性能は良好なのでありかと思う
2.2TB超えという面で環境によってはやっかいなことが起こるって面もありますが、それを解消できれば快適のひとこと。速度と消費電力を考慮すればコストパフォーマンスは悪くないですね。2TB以下の製品にしておけばそもそもトラブルもないでしょうし、この世代のドライブは素晴らしい気がします。
自分が使用しているPCが2009年のPCなのでベンチマーク結果がしょぼいですが、その時期のPCでもこれだけの結果が出ているならば、まあ悪くないともいえるのではないでしょうか。2009年の頃のHDDと比べてかなりの速度が出ていたので、うちのPC環境は快適になりました。