NW-E10
SONYから発売されているネットワークウォークマン「NW-E10」の使用感です。愛用していたポータブルプレーヤー。悪くはないんだけど詰めが甘いとでもいうのかなぁ……。
ATRAC3＆MP3対応
SONYのポータブルプレーヤーで初めてATRAC3とMP3の両方に対応したポータブルプレーヤーだったかな。MP3はVBR(可変ビットレート)には対応してません。ATRAC3はMDLPに採用されている高音質の圧縮方式。132kbpsならばMP3よりも音の再現性がやや高いです(SONY製エンコーダーの場合)。ポータブルプレーヤーにそこまでの微妙な音質は求めませんが…。
音飛びなしじゃない？
購入前に比較対象とした製品はNetMD。堅実さを追求すればそちらを選ぶのが正解なんでしょうが……。再生時間、機能共に遥に上で同じぐらいの価格帯の完成度が高いNetMD。しかし、NW-E10ならばCDやMDと異なり音飛びはしないはずだし、新しい物好きなのでATRAC3とMP3の両方に対応しているのはユニークな製品だから購入。
……が、音飛びしました…。正確にはUSBでNW-E10へ曲データを転送しているときにデータが欠落しているようで、MDなんかの音飛びとは異なります。記録時のデータ欠落による音飛びと同じ症状が発生。MDであれば再生トラックを戻せば音飛びせずに正しく再生できますが、転送時の欠落だから必ず同じところで音が飛びます。半年ほどの使用で以下のようなことがあると判明。
- MP3転送時に音が欠落することがある
- ATRAC3転送時にデータが欠落すると再生中に停止ボタンを押したかのように再生が停止する
かなり困った状態です。NW-E10用のドライバを入れ直すと発生頻度はしばらくの間は下がるのですが……。不思議。転送に使っているPCもSONYのVAIOだからPCが悪いとはSONYにはいわせない(笑)。転送時にデータのチェックをしていないんですかねぇ……。
我慢の限界を超えたのは、20曲転送してMP3の4曲で音飛び・ATRAC3の1曲で演奏停止した日。関連ソフトを全部アンインストールして再インストールです。
課題は多い
まずこのNW-E10で問題になるのは、充電が5時間かかるのに再生時間は11時間。11時間というのは理想条件でのことなので、一般的にはその半分ほど。5～6時間です。充電にかかる時間ぐらいしか再生できません。消費電力の問題が改善されることを期待します。液晶部は再生トラックやボリュームの表示だけ。曲名とかは表示できません。
それと、曲データはUSBから転送するのに、充電はUSBからできないというのも少々疑問。ACアダプタから充電できるのは当然として、USBからも充電可能にできなかったのだろうか？ USBから充電可能ならばよかったかな。なお、再生中は充電されないので注意が必要です。
将来の製品に期待
少々不満があるとはいえ、(あらかじめ覚悟している人ならば)それはほとんどリスクの範囲内。音飛びの問題は予想外だったけど……。次かその次あたりの製品ならばお薦めできそうな予感がします。なにより、PCで管理している音楽データがUSB経由で容量の許す限り入れられるというのは便利ですね。128MBモデルのこのNW-E10も、アルバム2枚ぶんぐらいなら5分程度で転送が終わるし。この高速さはNetMDですら真似できないことでしょう。後継機には期待できそうです。まさに人柱でしたね(苦笑)。