NV-HVH1
テレビ側にi.LINK(IEEE1394)端子があるのだから、ビデオ側にもi.LINK端子はほしい。テレビの画面からリモコンを使って手軽にEPG予約できるのだから。しかし、ハードディスクビデオレコーダーでi.LINK端子があるのは意外に少なかった……。
HDD+VHS
まだ実績が少ないi.LINKで機器を制御をするには同じメーカー同士が一番。テレビがPanasonicだからと選択した製品が「NV-HVH1」です。購入時点ではi.LINK端子のあるハードディスクビデオレコーダーは、これ以外だと日立のぐらいしか見あたりませんでした。よって、やむを得ない選択といえます。
S端子はないので再生時はコンポジット出力になります。VHS部はハードディスク側では有効な高画質化の各種回路が使われないので、直接録画には期待できません。一度ハードディスク側に録画したものをVHSにコピーするという使い方を想定した製品だと考えられます。その割にはCMカットをするためのビデオ編集機能は一切ないのでCMごとVHSにコピーされちゃうんですが……。VHS側は使い勝手悪いですね。購入をするならば、ハードディスク側がメインで、VHS部は再生専用と割り切りましょう。
BSデジタルハイビジョン
BSデジタルのHD放送もハイビジョンのまま録画できます。30分で3.8GBほど消費するので、わずか40GBしかない内蔵ハードディスクでは、HD放送の番組を数本録画しちゃうと容量をほとんど使い切っちゃいます。HD放送を記録できる数少ない製品という点では評価できます。録画時間などを考えると、BSデジタル放送を録画するのであれば、D-VHSのほうが現状ではよさそうですけどね。
i.LINKキャプチャー
この製品はオンラインソフトの「CapDVHS」を使うことで、i.LINKからレコーダー内の番組データをMPEG2データで抜き出し可能(コピー防止信号のない番組のみ)。かなり高画質なビデオデータがPCに取り込めるのは一部のユーザーにとっては魅力的かもしれません。コピーワンスのデジタル放送は無理ですが……。
困るのが、i.LINK予約での録画だと、「勝手にEPG情報を利用して録画データを分割する」ということ。分割されると、再生時に見たくない「データ取得中」というマーク(再生時に30秒ぐらい表示される)が表示されちゃうんですが? Panasonicの開発者の人たちは「本当にこの製品使えると考えてます?」とか思っていたら、人柱向けというか一般向けには早すぎるこの製品、Panasonicのサイトから抹殺されかけているような。初期の製品だからある程度覚悟していたとはいえ、「なかったことにしたい製品」なのかもしれません(笑)。HDDビデオレコーダーのジャンルではなく、VHSのほうに製品情報を出していることからの読みですが。
欠陥? サポート劣悪?
PanasonicのテレビTH-42PXS10からi.LINK経由でEPG録画予約をして、半年もせずに6回の録画失敗が発生しています(i.LINK経由でEPGを使わずリモコンからならコケない)。番組の頭が数分~十数分切れたり、録画自体行なわれなかったり、頭の数分しか録画されなかったり……。これはもうユーザー側は完全にお手上げです。予約通りに録画してくれないビデオデッキに価値はあるのでしょうか?
録画が正しく行なわれない件はPanasonicに2002.10.11付けで詳細な状況を説明して問い合わせたものの未だに回答なし。原因がわからないなら、開発側が詳しく聞きたい点を問い合わせてくるべきだし、単なる初期不良ならば交換の手順を説明してくるべきだが、今のところそれはなし。完全に放置プレイ状態となっています。
プラズマテレビのある部屋を写真付きで紹介したいと取材申し込み(?)をされたこともあったけど、部屋が散らかっていたから数日間考えさせてくれといったら、連絡すると言われていた日に連絡なくてほったらかしにされたというのもあったなぁ。この会社は放置プレイが得意のようだから、この会社の製品は買いにくい。取材はどうでもいいけどさ、サポートが放置というのは許し難い。この製品のサポートはたぶんこのまま放置されるだろうから、今後購入を検討する製品は、競合製品があれば間違いなく他社の製品を選択ということになるでしょうね。サポートがないなら他社の半額以下じゃないと嫌だもん。
プラズマテレビ、ハードディスクレコーダー、デジタルアンプ、5.1ch環境をPanasonicで統一したのは失敗だったのかも……。すでに不信感いっぱいで携帯電話も回避決定。激しく不快感を感じたんで、今後は製品の選択肢にPanasonic製品を入れない可能性大。