N503i
傑作機といえるN502itの後継機。さすがにそのような機種だと設計で冒険をできないからか、冒険はしていないようだ。だが、細かい改良が行なわれていることにはいろいろと気がつく。
- サイズ(高×幅×厚)
- 93×48×22mm
- 重さ
- 98g
- 連続通話時間
- 135分
- 連続待受時間
- 460時間
- 画面
- 120×130(4096色TFD液晶)
改良点
最大の変更点は液晶が4096色に対応してJPEGも表示可能になった点。これで画面は非常に見やすくなった。また、iアプリ(JAVA)が使用可能になっている点も魅力と感じる人がいるかもしれない。iアプリのために処理速度が改善されたため、従来機種と比べてボタンの反応がかなり良好。日本語の変換も連文節変換になり、ずいぶんとメールの操作性が改善されていた。それと、メール本文を1行ずつスクロールさせて読み書きできるので従来機種より使い勝手がよい。もっとも、連文節変換で一度に入力できる最大文字数が10文字というのは少なすぎるが……。
ATOKとの比較
日本語入力は、同時期に出たD503iのATOK POCKETとよく比較されるが、N503iは決して悪くはない。確かに文節の区切り位置はATOK POCKETのほうが優秀で正確に判断してくれるようだ。だが、辞書として用意されている単語数はN503iのほうがかなり多い。D503iで変換できない言葉も変換できることが多々ある。それにATOKは長文を一気に変換した場合の効率が優秀な変換エンジン。D503iは一度に入力できる最大文字数が16文字のようなので、性能も使い切れていない気がする。
※ちなみにP503iは503系で唯一連文節変換ができず、変換機能が一世代以上遅れたものとなっているらしい。頑張って改良して他社と激しく競争をしてほしいものだ。
赤外線が魅力!
N503iで特徴的なのは赤外線通信機能(IrMC)。IrMC対応のノートPCなどを使うと、赤外線通信でスケジュールや電話帳データ、着メロ、画像を転送できる。パケット代0でこれらの転送ができるというのは非常にありがたい。また、ADPCM機能があるため、着メロとは別に着声を使うことができる。これは個人的に結構お気に入りの機能だったりする。例えば自分は浜崎あゆみの「メール来たよ」やタンポポの「恋をしちゃいました!」から抜き出した「メールが届きました♪」を愛用。
改善してほしい……
個人的には大きな不満もなく非常に満足できる機種だった。でもまだ欲しい機能はある。
- 圏外からの復帰で自動メールチェック
- 圏内になったら送信予約メールを自動送信
- 一定間隔でのメールチェック機能
このあたりがあれば……という気がする。FOMAにすればメール再送信機能はあるから電話側の機能としては不要なんだろうけど。現行のシステムではiアプリなどでいいから用意してくれれば便利だと思うんだよね。
使用期間
2001年3月3日~2001年8月27日まで。満足したまま後継機のN503iSへ機種変更。N503iはN503iSに不具合がないことを確認後、編集部関係者へさし上げました。