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ST31000333AS

SeagateのSATA仕様3.5インチハードディスクであるBarracuda 7200.11「ST31000333AS」を2008年12月に購入していたので、遅くなりましたがレポートしておきます。現在出荷されているものは下記の問題は解消済みで大丈夫ですが、古い在庫品をつかんでしまった場合にはファームウェアのアップデートが必要となることでしょう。

バグ持ちロットあり

この型番は製造時期によっては不幸なバグありの製品があるので注意が必要です。該当ロットは、電源投入時にハードディスクが認識できなくなり、アクセス不能となるロック状態に陥ることがあるという致命的な問題を抱えていました。ニュースで「シーゲイトのHDD不具合に苦情が殺到――集団訴訟に発展か」と出たりするなど影響は広範囲で、家電のレコーダーにも問題が波及しましたね。

購入して間もなくその問題が公になったため、該当ロットかを確認するチェッカーをすかさず実行。うちのST31000333ASはファームウェアがバグ持ちに該当しないCC1Hだったのですが、最初に公開されたチェッカーでは不具合該当品と判定されて焦らされました。Seagateが急いで公開した最初のチェッカーは不正確な判定結果が出るものだったようで、いったんチェッカーページが公開取り下げとなり、その後再公開されたチェッカーではうちの製品は該当しないロットであるとの表示結果に……。ひと安心したわけですが、Seagateのハードディスクは今後避けたいと思わされる出来事を体験したのでありました。

環境を選ぶかも?

自分がSeagateのハードディスクを初めて使ったのはずいぶん昔のこと。230MBという今からは信じられない容量の製品ですね。当時はハードディスクは高額だったし、標準で内蔵されるよりも前の頃だった記憶があります。冬に室温が低いと電源が入らなくなるとか、発熱が多くて夏は困るという製品でした。

今でもその傾向が残っているようで、ST31000333ASも発熱が多いです。うちは本製品を省スペースのPCに内蔵しているので、この夏を無事に越えられるのか少々不安。3月にはハードディスクの温度が50℃を越えるシーンが見受けられるようになり、6月末には52℃あたりまでいくようになりました。ハードディスクは50℃を越えていると故障率が明らかに高くなるわけで、少々いただけない発熱量という感じ。速度性能は良好なんですけどね。

省スペースのPCやファンレスの外付けケースへ内蔵する場合や、長時間の連続稼働となる環境への利用には本製品は向かないといえるかな。そういったことを考えているのであれば、別会社の製品を選んだほうがよいでしょう。HitachiGST(HGST)、Western Digital(WDC)、SAMSUNGの製品と比べて、Seagateの製品は明らかに発熱が多かったので……。

プチフリーズ発生

購入から1年半ほどとなる2010年5月29日深夜頃からプチフリーズが発生するようになりました。ディスクにアクセスするとアクセスしっぱなしで10~30秒ほど応答がなくなり、その間はWindows全体がフリーズして何も作業ができなくなるという状態。さすがにこれでは使い物になりません。また、電源投入直後にBIOSから認識されず、数十秒ほど経過してからリブートしないと認識しない現象も起こり、実質的に使えなくなって引退させざるを得ません。耐久性にも問題があったかなという感じですね。

2010年6月10日になって代替処理済みセクタ数が増加したようだけど、まだまだ代替処理が必要なセクタが多いのか頻繁にプチフリーズします。もっと早い段階から代替処理をさせるべきだと思うんだけど、代替処理済みセクタ数が多いとイメージが悪いからギリギリまで処理をしないようなファームウェア設計なのかもしれませんね。ユーザーの立場からすれば、快適に使い続けられるように早めに処理をしてほしいと思うところです。

2005年ぐらいまではハードディスクは壊れる前に新しいのに交換というのを1年ごとにやっていたんですが、最近は怠っていたのがいけなかったかも。また1年周期でハードディスクを更新するようにしようと思う出来事でした。