iPod nano
薄くて小さいスタイリッシュなポータブルプレーヤー「iPod nano」を借りることができたので、その使い勝手をご紹介します。この製品は容量が2GBと4GBの2種類があり、色はホワイトとブラックを選べます。個人的にはホワイトのほうがよさげな感じです。
スペック
- サイズ(高×幅×厚)
- 90×40×6.9mm
- 重さ
- 42g
- 連続再生時間
- 最大14時間
- 充電時間
- フル充電3時間(2時間で80%充電)
- 画面
- 1.5インチカラー液晶(176x132)
- 対応フォーマット
- AAC(16~320 Kbps)、MP3(16~320 Kbps/VBR対応)、Audible(Format2/3/4)、 Apple Lossless、WAV、AIFF
※見ての通り初期の頃のiPod nanoです。
使用感
デザインとカラー液晶がよく、プレーヤーとしての機能もかなり満足できる製品です。シャッフル再生は曲単位とアルバム単位で行なうことができるのが魅力と映る人もいるかもしれません。少々速度が遅いものの、USBストレージとしても使えるのも魅力といえます。実際4GBのUSBストレージを買うぐらいならば、この製品を買ってしまったほうが割安という気も……。これで便利であれば何もいうことなしで「買い推奨」なのですが、実際に使っていくと細かい部分でいろいろと不便さを感じます。
特に大きく不満を感じるのは3.5mmイヤフォンジャックの位置でしょう。なんと本体下部にあります。コンパクトにデザインをまとめたしわ寄せが使い勝手という基本的部分に来ているのが残念です。別に下にあっても気にならない人ならば、この部分は問題なしかもしれませんが、困ったことにその隣には充電兼データ転送用のUSBケーブルを差し込む端子があり、ケーブルを抜くときにはイヤホンケーブルをいったん抜かないといけません。これはちょっと手間ですね。
特徴的な本体の背面は鏡面加工なので、手で持つと指紋がベタベタ付いてしまうのでときどき手入れしないといけません。
クセのある操作
メニューの操作は中央が決定、上がメニュー、左右で前次の曲、下で再生と一時停止となっています。これは押した場合の動作です。メニューの選択やボリュームの変更は、決定ボタンのまわりを押すのではなく指でなぞることで行ないます。時計回りになぞると下・ボリュームアップ、反時計回りになぞると上・ボリュームダウンという具合です。この操作には戸惑う人もいるかも?
曲の転送
iPod nanoに曲を転送するには、iTunesを経由させる必要があります。USBストレージなのに音楽ファイルをコピーするだけではダメというのが面倒な部分ですね。まあ、2GBあるいは4GBの容量ともなれば、500曲以上は入れることが可能なので、一度入れてしまえば、そう入れ替えるようなこともないんじゃないでしょうか。ファイル自体はiPod_Controlという隠しフォルダ内のMusicフォルダにあります。ただファイル名は変わっているし、複数のフォルダに分散して保存されているので、楽曲の管理はiTunesが必要となることでしょう。
iTunesは一部がシステムに常駐し、iPodがPCに接続されると自動的に起動します。常駐ものが増えるのがいやという人は、mp3ファイルをコピーするだけで使えるような製品を選んだほうがいいかもしれません。
フラッシュメモリは高速タイプではないので、大量の曲を転送した場合には少々時間が掛かってしまいます。曲を溜め込んでいくという使い方を想定してコストを引き下げたのでしょう。
エクストラ
カレンダー、世界時計、ストップウォッチ、ミニゲームといったものも用意されており、エクストラというメニュー内にあります。ここではアラームやスリープタイマーの設定も可能です。カレンダーやアドレス帳もあり、Outlookなどと同期させることができるようですが、このあたりは携帯電話のほうで管理している人が多いでしょうから、わざわざiPod nanoで管理する人はあまり多くなさそうかな。これらは、Calendars、Contactsというフォルダにデータが入ります。テキストファイルをNotesフォルダに入れておくと、iPod nanoでテキストファイルを参照することが可能です。Photosフォルダには写真用ですが、iTunesを使って転送しないとiPod nano側で参照するデータベースファイルが更新されないため、直接ファイルをコピーした写真は表示できません。このあたりはオマケのようなものなので、使い勝手は微妙。
iTunesのダウンロード
Appleのサイトから最新版のiTunesをダウンロードしたいケースも今後発生してくるのではないかと思います。そのときには、使用するOSを選択するだけでほかの項目にチェックを付けないようにするとメールアドレスという個人情報を渡さずにダウンロードが可能です(2006年1月時点)。個人情報を守りたい人は慌てずに情報が渡れないような設定でのダウンロードを試みてください。