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Sandboxieで動作検証を行なう

システムを不安定にしたくない場合、慎重に検証を行なう必要があります。しかし何か問題が起こってしまった場合に、テストしたいアプリケーションを入れる前に戻すためにシステムの復元を行なうのは手間がかかります。テスト目的であれば、システムを仮想化するSandboxieを利用するのがよいでしょう。自分はWindows7がBSODしまくった時に検証で使いました。あると便利なシステム系のツールだといえます。まあ、明らかに動かないものはWindows XPモードを利用するべきだと思いますが、Windows7に対応しているか微妙なものはWindows7で動けば儲け物なわけですから、検証に時間がかなり必要となるかもしれませんが試してみるだけのメリットはおそらくあるでしょう。

Sandboxie上のSandboxで実行すると、ファイルへの書き込みはすべてC:¥Sandbox¥%USER%¥%SANDBOX%に行なわれるようになり、検証が終わったら後述するSandboxの削除をすればすべてをなかったことにできます。作成したデータだけ通常のフォルダへ保存(回復)させることも可能で、テスト中の作業で作成したデータも無駄にはなりません。

Sandboxieのインストール

SandboxieのWebサイトへアクセスし、Downloadページからインストーラーをダウンロードしましょう。32bit版と64bit版共用となっているから迷うことはありません。ダウンロード元とするWebサイトはDownload now!Sandboxieのどちらかのリンクをクリックしてお好みでどうぞ。

ダウンロードしたインストーラーを実行すると言語設定の選択となります。初期状態でJapaneseが選ばれているので別の言語で表示したいのでなければそのままOKボタンを押して先に進みます。ライセンスが表示されるので、それを読んで同意するを押してください。Sandboxieのインストール先の指定はお好みで必要があれば変更し、インストールボタンを押しましょう。インストールが行なわれたら次へを押し、ドライバのインストールも次へボタンを押して実行すれば完了画面となります。

※インストーラーの画面遷移は、JavaScriptが有効な状態で以下の画像をクリックして確かめてください。

Sandboxieの設定

Sandboxieを実行すると初回時は概要を表示するボタンが用意されたダイアログが開くから、閉じるボタンで先に進みましょう。次回以降は5秒待機させられるダイアログが表示されるので、待機時間経過後にこのウィンドウを閉じて、実行しますボタンを押してください。これは無料版の制限なので、頻繁にSandboxieを使うようならば有償ライセンス契約を行なったほうがよいかもしれません。

Sandboxieコントロールの画面では、メニューバーにあるサンドボックスからDefaultBoxを選び、サンドボックスの設定から各種設定を行なっておきましょう。使用目的に合わせて各項目を設定していくわけですが、もしネットワークを一切使わないアプリケーションの検証しか行なわないというのであれば、制限内にあるインターネットアクセスすべてのプログラムをブロックボタンを押して設定するとよいかもしれません。許可なく勝手にネットワークへアクセスするような挙動を検出できるためです。

Sandboxieを使って動作をチェック

設定が終わったらSandboxieを活用する段階となるわけですが、普通にダブルクリックしてアプリケーションを実行してはいけません。Sandboxie上でアプリケーションを実行したい場合は、実行するアプリケーションのアイコンやスタートメニューのショートカットなどを右クリックして、サンドボックス化して実行を選びます。通常はDefaultBoxを選べば問題ありませんが、ネットワーク接続の有無など、環境を変えた別のSandbox環境を用意しているのであれば、用途に合わせて適切なものを選んでください。実行した後は普通に使用して大丈夫です。アプリケーションによっては残念ながらSandboxie上で実行できないものもありますが、仮想化できないようなアプリケーションはシステムに重大な影響を及ぼす可能性があったり、OSのバージョンアップで使えなくなる可能性があるものだとわかるわけで、安全性を優先するならば使わないという選択肢を考えたほうがよいかもしれません。なお、仮想化したアプリケーションのデータはWindowsを再起動しても残っているので、じっくり時間をかけて検証することも可能です。

アプリケーションのテスト・検証が終わったら、通知領域にあるSandboxieのアイコンを右クリックして、DefaultBoxを選んで内容を削除の実行をすればOKです。すべての変更が削除されてアプリケーションのインストール前の状態になります。ゲームでレジストリやシステムにゴミが残って汚されるのが嫌な場合は、Sandboxie上でインストールを行なって遊び、終わったら消すというのもありかもしれません。オンラインのフリーソフトウェアやゲームに限らず、Microsoft製品ですらアンインストーラーのテスト不十分なバグで環境を多少破壊させられて痛い目にあったことがある人もいるかもしれません(自分だとInternet Explorer8などが該当するわけだが……)。そういった人は、万能とはいえないものの、とりあえずSandboxieで利用してみてしばらく様子を見るというのがよい手段ではないかと思います。慎重にPCの運用をしたい方にぜひお薦めです。