この記事を読むのに必要な時間は推定で最大約13分10秒で、速読ですとその半分ぐらいです。
せっかくだし比較してみようということで、Android 4.4.4(Xperia J1 Compact ビルド14.4.C.0.114)と、Android 5.0.2(Xperia Z1 C6903 ビルド14..5.A.0.242)で設定や基本動作が異なる部分をまとめておくことにします。ただ、非常に長文と多数の画像となるので、あらかじめご了承ください。国内版のXperia Z系はどこまでAndroid 5.xまでアップデートしてくれるのかなぁ。
※基本的に先（上か左）がAndroid 4.4.4の画面となり、後（下か右）がAndroid 5.0.2の画面です。
電源ボタン
まずは電源ボタン長押しのメニューから。Android 5.0.2のXperiaでは「機内モード」の制御と「マナーモード」の変更がなくなり、画面を動画として録画できる「スクリーンレコード」が追加されています。ただし、「スクリーンレコード」はAndroid 4.4のXperiaでも機能が搭載されている機種もあるため、Android 5.0.2のXperiaから採用されたわけではありません。「再起動」がメニューにあるのは、端末の挙動がおかしいと感じた際に便利かな。「スクリーンショット」と「スクリーンレコード」のメニューは縦に並べてほしい気がする。
ボリュームボタン
Android 5.0.2だと、本体のボリュームボタンで音量を変更しようとした際には、ボリュームの変更だけでなく、画面最上部に表示される項目からマナーモードや通知の変更も一緒に行なえます。左のベルアイコン をタップすれば消音となるわけです。通知範囲の「重要のみ」というのは、設定で「予定とリマインダー」「着信」「メッセージ」をON/OFF指定できて、さらに「着信/メッセージ元」で誰からのはというように個別指定で重要な通知にするか否か設定が可能。「重要のみ」にした場合には通知バー右上に★アイコンが表示されます。マナーモードのほうは、音が鳴らない時間を指定可能です。時間制限なしで解除するまで音が鳴らないようにするモードと、 で音が鳴らない時間を「1/2/3/4/8時間」で指定することができます。4時間の次が8時間というのが使い勝手悪いなと思いますが……。寝る際や映画館など音が出せない施設に留まる場合に、マナーモードにする時間を事前に指定しておけるわけです。
※Android 5.0.2の画面のみです。
通知まわり
Android 4.4のXperiaでは、通知は画面の最上部をスワイプダウンで表示することができました。うまくやれば通知じゃなくてクイック設定ツールを直接呼び出すことも可能でしたけれど。
Android 5.0.2のXperiaでは必ず通知が表示され、通知最上部をタップすることでクイック設定ツールが表示されるようになっています。 右上の は端末を使用するユーザーの切り換え、 が設定の飛び出しで、クイック設定ツールの一覧ではなく通知バーに移動されました。その左にあるペンのアイコン がクイック設定ツールに何を表示するかの編集を行なうアイコンです。
そしてクイック設定ツールの最上段には画面の明るさを調節するバーがあるので、素早く明るさを変更することができます。また、Wi-Fiは の下に接続時はSSIDが表示されるので、どの無線LANに接続しているのかが簡単に確認可能です。クイック設定ツールへ登録できる機能にはカメラのフラッシュ用のLEDをONにするライトがあるので、LEDを搭載している機種の場合はクイック設定ツールに入れておくといざという際に便利かもしれません。
アラーム設定
Android 5.0.2のXperiaでは時間の指定がかなり楽になっています。時計に表示されている時と分をタップすればあっという間にアラームの時間を設定することが可能です。直感的でいいんじゃないでしょうか。
※この部分はAndroid 5.0.2の画面のみ掲載。
設定：無線とネットワーク Wi-Fi
Android 4.4.4では画面下にWPSのボタン と手動でのSSID追加の とメニューアイコン がありましたが、Android5.0.2では画面右上にメニューアイコン が移動していて、そのメニュー内に「ネットワークを追加」が移動しているので要注意です。戸惑いそうなので。WPSプッシュボタンは、さらに深いメニュー階層となる詳細設定内に入ってしまっています。でも、Wi-Fiの接続設定を行なう頻度はかなり低いはずだから、これでもよいのかなとは思ったりして。
※次の比較画像は、ファイルサイズの節約のために表示されるメニューを画面確認用の画像に重ねています。そのため実際のメニュー表示位置とは別の位置です。あらかじめご了承ください。
そして詳細設定内のメニュー項目も見ておきましょう。並び順に変更があるので慣れるまで戸惑いそう。「接続不良のとき無効にする」がなくなっていますが、これは一部の無線LANのAPではWi-Fi接続が不安定になる一因になっていたようなので仕方がないかなと思いますね。
設定：無線とネットワーク Bluetooth
Bluetoothの設定も若干変更されています。機器の検索はAndroid 5.0.2ではほかの機器から検出できるように設定をせずとも、Bluetoothの設定画面を表示している間は別の機器から検出が可能です。これは楽なのでいいんじゃないでしょうか。ただし、外出先ではBluetoothのペアリングをしなければの話。人混みの中でペアリングをしようとすると、誤って意図していない相手とのペアリングを行なってしまう可能性が否定できません。注意が必要でしょう。
設定：無線とネットワーク データ使用
データ使用ではAndroid 4.4.4もメニューアイコン が右上にあったので、操作面から見た場合には表示されるメニューの内容が異なる程度です。ここはあまり戸惑わなくて済むんじゃないでしょうか。チェックボックスが廃止されたのが大きな違いかと。
設定：無線とネットワーク Xperia™接続設定
この部分はXperia特有の設定。過去のOS（特にAndroid4.0以降とは）違いがほとんどない部分です。
設定：無線とネットワーク その他の設定
この部分はNFCなどがあるため、おそらく国内版の端末だとカスタマイズされるから、端末によって異なっているであろう部分です。個人的には、端末同士をタッチさせたときに、見ているWebページやYouTubeの動画、あるいは表示中の画像や動画なんかを相手の端末に転送できるAndroid Beamを有効にできればいいんで、それ以外は気にしていない項目。Android 4.4.4のXperiaだとAndroidビームは、「NFC/おサイフケータイ設定」の中にあります。
設定：機器 個人設定
Android 4.4.4にあった「ロック画面」「クイック設定ツール」「表示された通知を削除」「通知の管理」は設定項目から消えています。逆にロック画面の「時計」設定が追加されました。Android 5.0.2では通知関連は、設定の「音と通知」に移っています。
設定：機器 ホーム
どちらも「シンプルホーム」と「Xperia™ホーム」から選ぶだけで変化はありません。
設定：機器 通話設定
音声通話に関する設定部分。たぶんプライベートだとアプリで無料通話するだろうから、このあたりはあまり活躍しないような気がします。仕事での通話時だけかなと思ったり。重要な部分には変化はない感じです。
設定：機器 音設定/音と通知
Android 4.4.4までは音のみの設定項目ですが、Android 5.0.2では通知関連もこの区分に入ってきています。なので、この部分はだいぶ変わったなという感じ。端末起動時の音を消したい場合は、ここの起動音をオフにしましょう。通知がここにまとまった関係なのか、Android 4.4.4では画面設定にあった「通知LEDでお知らせ」が、Android 5.0.2ではこちらに移りました。
設定：機器 画面設定
明るさと、明るさの自動調節が別項目に分離したのと、メニューの並びが異なっていますが、戸惑うほどの変更とはなっていません。前述のように通知LEDは「音と通知」へ移りました。「手袋モード」がなくなったのは、需要がなかったのか、それとも誤判定が多くて廃止されたのか気になるところ。案外、無理だろうっていうような手袋を使って反応しないとかいうクレームが来たからやめたとかだったりして!?
設定：機器 ストレージ
設定のストレージ項目には、Android 5.0.2で外部USBストレージの項目に「USBストレージ内データ削除」が増えたぐらいで、大きな変化はありません。
設定：機器 電源管理
Android 5.0.2の端末のほうが節電の選択肢が増えています。増えているUltra STAMINAモードを有効にするとスマートフォンの存在意義が……って感じなので、使うかといわれると正直言って疑問です。災害時など、かなり危機的な状況では使う可能性は否定できないため、選択肢がないよりはあったほうがいいのは間違いないありません。「アプリの電池消費について」をタップすると、問題のあるアプリを調べることができるようです。
設定：機器 アプリ
変更点はアプリをSDカードへ移動できるようになったぐらい。アプリ一覧のタブに「SDカード」が増えていて、SDカードへ移動できるアプリがまとめて表示されます。SDカード内のアプリにはチェック が付いて表示されるので、現在の状態を把握するのも簡単です。
設定：機器 ユーザー
Android 5.0.2のXperiaでは、複数のアカウントを作成しておいてユーザーの切り換えをすることができます。ゲストの右にある設定アイコン をタップすると、通話の可否を設定可能。個人的には別アカウントを作ったとしてもスマートフォンを貸し出すのには抵抗があるのですけれど……。
設定：機器 タップ＆支払い
NFCを利用した決済機能のほうは、正直言ってどのようになるのか不明でわかりません。設定内にはこの項目があるとはいえ、日本国内ではFeliCaが使われているから、使われるとしてもかなり先になりそうな設定項目です。
設定：ユーザー設定 位置情報
位置情報はAndroid 4.4.4と5.0.2で変化はありません。「この写真ってどこで撮影したんだっけ？」ってなるから、自分は常時GPSを有効にして写真にジオタグ埋め込んでいるので、設定項目が変わっていてもONだろうなと思う部分です。
設定：ユーザー設定 セキュリティ
SmartLock関連が追加されている以外は大きな変化はありません。Bluetoothや場所などをトリガーに自動的にロック制御をしてくれるのがいいですね。
設定：ユーザー設定 言語と入力
言語と入力ではAndroid 5.0.2のXperiaから「ユーザー辞書」が消えています。「POBox Touch（日本語）」内の「辞書と学習」に移りました。
設定：システム 日付と時刻
この部分は変更点はありません。
設定：システム ユーザー補助
あまり変化のない項目ですが、「満充電時に音を鳴らす」は有効にしておくと便利かもしれません。「高コントラストテキスト」「色反転」といった画面を変える機能が増えています。「色空間補正」は色弱な方向けの色補正機能。
設定：システム 端末情報：ソフトウェア更新
Android 4.4.4では「新規アプリ」「更新アプリ」「本体ソフト」と3つのタブに分かれて表示されていましたが、そのあたりの区別がなくなってAndroid 5.0.2ではシンプルになっています。
以上、XperiaのAndroid 4.4.4とAndroid 5.0.2を比較してみました。
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