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迷っていたPCの調達ですが、思い切って検討していた機材への更新に突き進む決断をしちゃったという。そんなわけで、PCを5年10カ月ぶりに更新したので、主要用途のひとつである動画のmp4変換処理にかかる時間をチェックなのです。割と重要項目。
※Core i9-9900K側は常用する予定の環境にしたかったため、CPUファンは騒音を抑える低回転数の静音モードでのテスト結果となります。
とりあえず、変換元の素材として使ったのは、解像度が1440×1080の実質24分弱の30分アニメです。使用したソフトウェアはAVIUTL+拡張x264出力(GUI)で、設定は統一。プラグインなどのバージョンも出力時にすべて同一に揃えてあります。CPUのコア数の倍増で、処理にかかる時間の半減は確実とわかっていたけれど、コア自体の性能の向上もあって1/3以下の時間になっているケースもありますねぇ。期待以上の性能だと確認できました。
Core i9-9900K | Core i7-3770K | ||
70.06fps | 9分07.4秒 | 23.39fps | 26分54.4秒 |
70.68fps | 8分52.2秒 | 23.81fps | 25分52.7秒 |
85.75fps | 7分22.7秒 | 26.71fps | 23分15.0秒 |
83.52fps | 7分57.0秒 | 24.87fps | 26分10.6秒 |
62.08fps | 9分49.4秒 | 18.88fps | 31分49.2秒 |
68.80fps | 9分09.6秒 | 23.19fps | 26分43.4秒 |
79.17fps | 7分45.5秒 | 27.27fps | 22分05.9秒 |
76.41fps | 8分12.6秒 | 24.84fps | 24分47.3秒 |
78.17fps | 8分20.1秒 | 24.65fps | 25分56.0秒 |
78.30fps | 8分01.1秒 | 25.91fps | 23分47.4秒 |
58.17fps | 10分28.2秒 | 19.07fps | 31分31.9秒 |
『TMPGEnc Video Mastering Works 6』でFHD(1920×1080)の25分46秒の映像をCore i9-9900Kで4つ変換してみた結果も掲載しておきます。設定はx264のほうが「H.264/AVC, x264, High, 自動(Level 4.1), 1920×1080, ピクセルアスペクト比 1:1, 23.976 fps, プログレッシブ, VBR (固定品質:50), VBV 0 (自動), CABAC, とても遅い」でのmp4変換処理です。CPU内蔵GPUを利用したIntel Media SDK Hardwareは、そこから「Intel Media SDK Hardware, VBR (固定品質:50) VBV 無し」にだけ設定を変更した状態で実行しました。それにしてもGPU処理はさすがに速いですねぇ。サンプル数が少ないので、出力されたファイルサイズのほうは参考程度で見ておいたほうがよいかと思われます。ファイルサイズは画質でも変わってくるけれど、今回のデータは見た感じ画質は許容範囲内と判断。必要ならば品質を上げてもう1回処理を実行しても時間的におつりが来るわけで、今後は『TMPGEnc Video Mastering Works 6』を使う際にはHardwareエンコードにしようかな💦
x264 | 14分58秒 | 16分26秒 | 16分14秒 | 14分04秒 |
336MB | 362MB | 396MB | 276MB | |
Intel Media SDK Hardware | 4分12秒 | 4分11秒 | 4分15秒 | 4分19秒 |
339MB | 335MB | 394MB | 287MB |
ちなみにいくつか試してみた『TMPGEnc Video Mastering Works 6』でのSD(720×480)映像のmp4変換は、エンコーダーにx264を選択した場合に実時間の1/8~1/10ぐらいでmp4への変換が行なわれていました。
ただ、Sonyのミラーレス一眼カメラα9やスマートフォンのiPhone XS Maxで撮影した4K動画の色調補正などを行ないながらのmp4変換は、Core i9-9900Kでも映像の時間の4倍ぐらいかかることもあるようで、まだまだ4K動画編集はツラいなぁ……。
えっ、8K? そんなのしらんがな。撮影も閲覧も環境を用意できないもん。編集作業は地獄にしか思えないので8Kって仕事じゃないと扱えないデータという気がする💦
これまで使っていたCore i7-3770KのPCは、延々と24時間連続稼働を継続していたので、よくここまで壊れずに働いてくれたものだと感謝するばかり。ファイルサーバー、動画変換、画像編集などに活躍しましたからね。過去最高に酷使したPCだったと思う。
Core i7-3770KのPC環境では、試した時のバージョンが悪かったのかAVIUTLで拡張QSV出力を使う場合に自動フィールドシフトを有効にするとエラーになって使えなかったんだけど、今度のCore i9-9900Kでは試した今のバージョンでは大丈夫っぽいので、そのうち拡張QSV出力も設定を試行錯誤してみようかな。
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