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ホタル撮影で飯能に通った6月下旬。最終的に『ヤマノススメ セカンドシーズン』の13話目「不思議なホタルの物語」の舞台となったcazuキャンプ場へは、今年初めてホタルを撮影に行った6月22日を始めとして計5回も訪問してしまいました。いやはや、小手指から飯能の電車代が往復で480円、飯能から久林バス停まで片道600円近くかかる交通費を考えると、おそろしい出費をした気がする……。飯能~cazu間は半分以上ヤマノススメクラスタの方の車に便乗させていただけて大変助かり感謝。
写真を明暗合成して作るホタルの写真
ホタルの写真といえば、定点撮影を行なってPhotoshopなどで明暗合成をするのが定番です。自分はあまり合成って好みじゃないんだけど、4回目の撮影で訪れた6月29日は明暗合成をできるように延々と定点撮影をしてみました。その結果の写真を用意したけど、時間がなくて手を抜いているので仕上がりイメージ的にはイマイチかな。とりあえず、AF補助光やフラッシュ、懐中電灯、車のライトは影響しないように編集で可能な限り除去しましたが、密集しすぎないように写真の一部を削除もしつつ明暗合成の編集を行なうだけの時間が取れそうもないので今年はこれで妥協します。仕事じゃなく趣味の範囲だからこれ以上はさすがに時間を割けません(汗)。頼むから来年も待っていてね、飯能cazuのほたるん。
Photoshopでの明暗合成のやり方ですが、ベースとなる背景写真を決めて、合成に使う写真をレイヤーとして読み込みます。CS6の場合は「ファイル」 » 「スクリプト」 » 「ファイルをレイヤーとして読み込み…」を実行してレイヤーの重ね順を変更して背景を選ぶのが一番楽かな。ベースとなる背景写真を開いて、Photoshopの画像部分にレイヤーとして読み込みたいファイル(複数可)をドラッグ&ドロップして、上の確認アイコン
をクリックで写真1枚ずつ確認しながらレイヤーとして読み込んでいく手順も便利でアリ。必要な写真を読み込んだら、レイヤーの処理を「通常」から「比較(明)」に変更です。これで明るい部分だけ合成されるから、ホタルの軌跡だけ重ねていくことができます。バージョンと系列(CS系かElements系か)によってPhotoshopの操作方法は異なると思いますが、基本的な処理部分はこんな感じですね。2015/06/26に撮影した30秒露光写真
雨の中でもホタルは飛びます。雨でも行くじょ~ってどん君と一緒にホタルを見に行ったこの日。見に来る人がほとんどいなかったから(アライ先生は来ていました!)、懐中電灯もAF補助光もなく、実は今年のcazuで一番撮影条件が良好だったかもしれません。雨の日もアリだなと思いましたね。長時間露光で撮影していたから、気付いてからの撮影は間に合わなかったけれど、大降りになった際の雨の水滴の重さで川に落下して流されたホタルも1匹見かけて切ない気持ちとなりました……。流されながらも光っているという。意外なことに雨のほうは写真にほとんど影響していませんね。α7SのAFは(たぶん雨粒に反応して)精度が若干落された感じもするけど、影響はそれぐらいでした。この日もMFにしておけばよかった。
2015/06/27に撮影した30秒露光写真
『ヤマノススメ』クラスタの人たちが集まって撮影をしていた日。ちょうどホタルのピーク時期でした。みんないい感じに撮れて満足できたんじゃないかと思われます。撮影機材もみんな本気という感じでしたね。集合写真を撮影するために集まっている時に何気なく単独行動で機材を撮影していたやつ
ちょっ。2015/06/29に撮影した30秒露光写真
明暗合成を目的としていたこの日の写真も明暗合成なしのものを掲載しておきます。運の要素が大きいため、あまり写らなかったり、動いてくれなくて点のままだったりと、1枚撮りでのホタル撮影は難しいですね。だから明暗合成という手法が出てきたわけなんだけど。この日に撮影した写真から3度目の挑戦で完全版アニメGIF作成もするつもりでしたが、懐中電灯などの光害でつらい編集が待ち受けていてめげてしまいました。ごめん。
ホタル観賞のマナーを知って(守って)ほしい
いやはや、飯能だけに限らなくて毎年全国各地で被害報告が出ていますが、ホタル観賞のマナーを知らない人が多すぎて目眩がしてしまいます。まあ、写真的な面だけならば、影響のないベースとなる写真を撮影できていれば、AF補助光被害は該当部だけをベースから切り出すなどしてエリアを指定して合成(暗)で消せるし、フラッシュは遠くまで光が届かないからホタル撮影のケースならこれも除去処理は意外と簡単ではあるんだけどね。ただ処理する枚数が多くなると大変だから、やたらと手間がかかるっていうのが地味につらいです、ホントに。本質的には、マナー違反を繰り返されるとホタルが減っていってしまうのが最大の問題だったりするんですけどね。
これはありえねーよって絶望的な体験をしたのは、非常識すぎる強い光「ホタルへ向けてのレーザーポインター照射」で完全にアウト。光でお互いに相手を探しているホタルにレーザーポインターを当てるって、ホタルをその地から駆逐して絶滅させる気ですか。ホタルはあの淡い光で相手を見つけるんですよ。それを邪魔しちゃったら翌年の発生数減っちゃうじゃないですか。来年以降も見たいので勘弁してください。頼みますからホタル観賞のマナーを知って守ってほしいです。
- 懐中電灯をどうしても使う必要があるならばホタルに影響しないように地面に向けてください。
- ホタルが隠れてしまうから撮影時のフラッシュはダメ。
- ホタルはマニュアルフォーカスで撮影するべし。AF補助光は当然NGです。
- プレビュー用の液晶画面も変更可能ならば明るさを最低に変更(どうしても明るい画面から変えられないカメラならば布などを被せてまわりに光が漏れないように遮る工夫をしたほうがよいかも)。
- 大きな音はホタルが驚いて遠ざかってしまうので大声も避けたほうがよいんじゃないかな。
おまけ:cazuキャンプ場の星空
一応ですが星空も撮ってみました。雲が邪魔でイマイチでしたが、α7SのISO2500固定で30秒露光と10秒露光でこのような感じになります。雲がなければ星の撮影にも悪くない場所かもしれませんね。
もうひとつおまけ:さわらびの湯のホタル祭
cazuキャンプ場よりバスで約5分ほど時間がかかる「さわらびの湯」では毎年ホタル祭りを行なっています。普段は開放されていない有間ダムの管理用道路でフェンスが高く、撮影するには三脚も高さを稼げるようなものでないと厳しいところですが、ホタルをかなり多く見ることが可能。フェンスや手すりに固定して撮ればなんとか……。7月4日は撮影に行くとはまったく思っておらず、三脚もα7Sを持って行っていなかったので、ザックに入れっぱなしになっていたα5100で撮影した写真です。
昔のデジカメと比べればはるかによく写っている気がするけど、画質的にやはりホタル撮影には三脚が必須と実感させられます。それにしても、SONYのデジカメはここまで手ぶれを抑えてくれるんですね。フェンスや手すりに押しつけて固定しているとはいえ誰かが押したりして多少揺れますし(夜間撮影では致命的)、半ば手持ち撮影的な状態でここまでいけたなら、三脚持って行かなかったミスを差し引いても、これで妥協ってのもありかなとか思わされそうになる画質じゃないですか。技術の進歩はすごいなぁ。
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