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N900i

FOMAからmovaへ戻って15カ月。デザインからしてF900iとの2択でかなり悩んだが、やはりT9入力の魅力にはかなわずN900iでFOMAに復帰。「プライバシー保護のためにFOMAカードを処分しますね」と目の前で青いFOMAカードをはさみで切られた日からぴったり15カ月での復帰となりました。FOMAカードはデータをクリアして再利用(リサイクル)だと思っていたので、実はそれ結構ショックだった(苦笑)。

当然ながら気がかりなのは端末の使い勝手。使っていたN505iレベルはないと厳しいわけです。はたしてN900iの出来はどの程度になっているのでしょうか? さわってみるまでドキドキでした。

契約変更

いつもなら飯田橋のドコモショップを利用するところですが、なんとN900iの発売日は日曜日。飯田橋店はお休みです。日曜日に会社近くまで行くのも嫌だから、営業していてもパスですけど。

かといって地元は……。地元のとある安売り店の1つは、以前に利用しようとしたときに新人指導の真っ最中。自分が店に入っていったのに気付かずに、「機種変更時にはこのフロッピーにデータを(略)」と恐ろしいことを言っていたのを聞いてから安売り店はすべてパス。「フロッピーなんか使うなよ!」……って突っ込むところが違うか。普通の値段でやっている地元の販売店で今回はいってみました。今回利用したところは2回目で以前利用したときには問題のなかった店(ずいぶん前だけど)。たぶん大丈夫……だといいなぁ。情報抜き取りる店は勘弁……ってことで。まあ、心ない店はごくごく一部なんだろうけどね。

movaからFOMAへの契約変更では電話番号も変わらないし、メールアドレスも変わらないので普通の機種変更と同じ感覚でOK。前回トライした2年前はマイメニューを引き継げなかったのがあったけど、今回は大丈夫だったみたいだし。改善が進んでいることは間違いなさそう。

今回はmova→FOMA優待期間を余裕でクリア。28800円でした。ポイントを使うか聞かれた際に「使いません」ときっぱり言ったら、えらく驚かれてしまった……。今回も撤退となって506系を検討したり、次のFOMAにすぐ乗り換えという最悪のケースを考慮して今回は使わずに溜めたんだけど……。

スペック

サイズ(高×幅×厚)
102×48×26mm
重さ
115g
連続通話時間
140分(テレビ電話は90分)
連続待受時間
350時間(静止時430時間)
画面
240×320(65536色TFT液晶)

N505iより多少細くなって持ちやすいサイズがポイントかもしれません。ボタン自体が小さくなっているので、N505i/iSのサイズが最適という人は押しにくくなっているかもしれませんが、N503i/iSやN504i/iSなどに慣れている人には全く問題なしで快適でしょう。もっとも、iモードボタンがN50x系は左上のボタンだったのが右上に変わっていたり、MENUが右上から右の上から2番目へ移動しているところに違和感を覚える可能性は高いでしょう。メールまわりのボタン位置も変わっていますから。慣れるまでは押し間違いが多くなると思います。自分の場合は、以前にN2002を使っていたからある程度変更されたボタン割り当てに耐性があったため、普通に使えているという可能性もあるかもしれません。

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N900iに内蔵されていることが話題のiアプリ版『ドラゴンクエスト』。これは原作に忠実というわけではないようです。さすがに復活の呪文を紙にメモさせたりという部分を忠実にしてくれとはいいません。呪文をメールでほかの人に送れると面白そうですがね。

そういうことではなく、レベル上限や呪文を覚えるレベルがどうも変わっている感じ。記憶違いなのだろうか……。当時のバランスではいけないと判断してゲームバランスを調整したのかもしれません。レベルは50まで上がりました。

ローラ姫と一緒の旅をしている際の宿屋の親爺の反応は原作通り。

iアプリ版魔法修得情報
Lv魔法
3ホイミ
5ギラ
9ラリホー
12レミーラ
13マホトーン
15リレミト
16ルーラ
22トヘロス
24ベホイミ
26ベギラマ

使用感

N900iでは重心は絶妙な位置にあります。これは赤外線通信機能付き携帯電話における重心位置の正解かもしれません。本体側になるように置けば本体側、液晶側になるように置けば液晶側という具合で、最初においたほうで安定しちゃいます。また、N504iほどまではいきませんが、サイドボタンが本体中央寄りに戻って押しやすくなったのもポイントです。本体の幅が小さくなっているので持ちやすいため、ボタン操作は決定ボタンの位置などのこともあり、N505iより使い勝手がよくなったと感じる人も結構いるのではないでしょうか?

以前にFOMAを使っていた頃(修理前)は切れやすかったり、接続失敗しやすかったiモードに不安がありましたが、さすがにサービス開始から2年も経っていると普通に使えますね。2GHz帯は電波の直進性が強いから、その影響を受けてmovaよりエリアが不利な点は否めませんが、電波が届きにくい地下(FOMA用の施設は順次設置中という状況)や建物内(周波数が高くなるほど電波は反射しなくなって屋内に入りにくくなる)などを除けば、実用レベルになっていました。N2002の頃は圏外だとか不安定だった場所も基地局が増えたからかエリア内。会社の会議をする場所が建物の奥のほうで圏外になることがありましたが、今は圏内でアンテナ2本で安定していて着信OK。もう自分のケースではデュアルネットワークは不要でFOMAのみでよさそう。あとFOMAは、以前は高速移動中が苦手でしたが、特急で20分ぐらい通話やサイト閲覧をしてみましたが無問題になっていますね。

DoCoMoは最近の機種はどれもソフトウェア更新機能があるため、内蔵ソフトに不具合があった場合はiモード経由でソフトウェアをアップデートして不具合を解消することができます。この場合の通信費用は無料。N900iでは更新が可能なときは、即時更新と日時を指定しての更新予約ができます。実際、予約状況から予想されるサーバーの混み具合を参考にしながら更新予約をして、更新を行ないました。

液晶関連

メインディスプレイは2.2インチのQVGA液晶。65536色とやや色数は少なめですが、人間の目はそれぐらいしか識別できないといわれている上に、そもそも液晶画面でデザインをするようなデザイナーは出版業界にいないというぐらい液晶は色がいい加減だし。明るさは屋内なら並。晴天時の昼間は見づらいと感じそうです。屋内なら悪くないと感じるのではないかと思います。自分の感想は「最近はこんなもんでしょ」と普通。社内や某所で聞きたところ、屋内だからか「きれい(うち1人はSH505iユーザーなので不思議)」が6割で、残りは「普通(最近はそれぐらいが標準でしょう、を含む)」でした。よって、神経質な人でなければ問題はないのではないかと思います。カタログスペックの数値だけを見て判断する人には向きません。それと、液晶は明るさがすべてと思いこんでいる人もいるので不満を感じない人がいないという保証も無理。少なくとも自分が手にしたものは普通の色合いで表示されるものですが、ハズレを引く人もいるかもしれませんし……。

この液晶画面、晴天時の昼間はアプリの画面が見にくい……。メニューとかはデフォルト配色だと白地に黒文字で読めるけど、地色と文字色のコントラストが弱いサイトなんかはかなり見づらい。屋外で晴天時の昼間に多用する人にはあまりお薦めできません。購入時には、直射日光の元では電話やメール、スケジューラーとか以外は使いにくい可能性があることを考慮し判断してください。

文字はN505iより液晶画面が若干小さくなっているので文字サイズを小さくしていると見づらくなったと感じる可能性があります。自分はN505iで「フォント2(FAぽぽるに似た丸文字)」の「中太字」を使っていましたが、N900iでは同じ設定にしてもやや細く感じます。メールのフォントは設定にかかわらず細いフォントで表示されます。たぶんこれはデコメールによる制限・制約だと思うので900i全機種共通でしょう。それとN900iで使用されている液晶の視野角がなんだか必要以上に広いようなので、斜めから見ても大丈夫という可能性が高い反面、メールなどをのぞき見されるかも。これは諸刃の剣というところでしょう。なお、N505iでは待ち受けアプリを使っていない場合に、開いてから液晶画面が描画されるまでにタイムラグがありましたが、N900iは開くとほぼ瞬時に液晶が表示されます(もっともN503iSまでは普通に瞬間表示だったんですがね……)。自分みたいに待ち受けアプリを常用しているならともかく、そうでない人にとっては「普通に使って快適な動作」という点でN505iよりはよくなっているといえるでしょう。日常的に使用頻度の高い目につく部分を省電力のために犠牲にすると、ユーザー満足度が日々減り続け、後継機選びの時の重大な判断部分になるから、まあ、これは今回対策されてなかったら大問題。対策されていて当然という部分ですね。

待ち受け画像のサイズは240x269と縦が奇数とちょっとばかり変わった仕様となっています。画面上下の情報表示部を待ち受けエリアに割り当てられないため、240x320の待ち受け画像を利用すると画像が切れてしまいます。「ソフトウェア更新」で画面全体に待ち受け画像が使えるような改善がされるとよいのですが……。たぶん無理でしょうね。コンテンツ制作側が大混乱するから、そのような変更は難しそうですもん。あ、でも全機種待ち受け画像エリアがQVGAサイズ固定になるなら歓迎なのかな?

イルミネーションウインドウ、いわゆる背面液晶のほうをチェックすると、N504iSで衝撃が走った「数分で背面液晶が非表示になる」というのがありました。これはストレス溜まるんですよね。時間を見たり、ちょっと手元に置いてなかった時などにメール来てるか知りたいときに、サイドボタンを押していちいち毎回確認をしないといけないというN504iSの悪夢が甦りそう……と思ったら、設定で回避可能でした。ディスプレイの「照明設定(メニュー70)」で照明をONにして省電力をOFFにしておけば解決。背面液晶だけが常時微灯で使えるようになります。メイン液晶やボタンライトは消えているので問題なし。ただ、これでどれぐらい待ち受け時間が減るのかは不明です。

自分は今回も本体色をブラックにしたので、夜の暗闇では背面液晶は白い文字だけが闇に浮かび上がるんで、かなりイイ感じ。文字サイズは高さが約3ミリ程度。太字で結構見やすいですが、昼間は微灯だと屋外では夏とかの日差しの元ではもしかするとつらいかもしれませんね。

文字入力

T9入力になれてしまうと、もうほかの入力方法は使えないというぐらい自分ははまっています。FOMAではNとPに採用されている方式です。どういう入力かというと、あ行、か行など、入力したい文字の行で入力できるというもの。「あしたのまちあわせは?」を入力するならば、「あさたなまたあわさは?」と各行のボタンを1回押していくだけでOK(T9入力サンプル)。ポケベル入力(各行の先頭文字と、その行の何番目の文字かの2タッチで1文字が出せる:に=52、え=14)でいうところの1個目のボタンを押すだけでよいわけです。当然、最初は1発で目的の言葉が出たりはしないことも多いです。が、使用者が頻繁に使う言葉は本体メモリに学習されていくので、使い込むほど入力の手間が減っていきます。スケジューラーを多用する人だと、入力するキーワードがある程度絞られることも多いと思いますが、そういうケースでボタンを押す回数がかなり少なくて済む省入力になってくるというわけです。もちろん、メールでもかなり役立ちます。

候補に出なかった場合は、左ソフトキーを押すと、ポケベル入力での2ボタン目を順次入力するモードに切り替わります。1文字あたり最大でも2ボタン程度でどんどん入力できるという魅力的な入力方法なのです。

ユーザー登録単語や定型文なども候補に現われるので、頻繁に使う言葉をそれらに登録しておくことでかなりボタンを押す回数が減ります。非常に便利。

T9入力は一気に長い文章を入力するよりも、単語ごとに入力していくと候補に表示される推測精度が高くなるようです。長文を入力しても、方向の左右を押すと候補が切り替わるので問題はないのですけど。

Nの文字入力はN504i以降、長押しが使えるようになっていて多少使いやすくなっています。例えば「AAC」という文字を入力する場合、一般的に「A→A→AAA」と押す必要がありますが、「AA(長押し)A(長押し)AA」という具合に長押しすることで次の文字として入力できます。T9入力をしている人にはあまり関係がないかもしれませんが、英文を入力するときには多少便利ではないでしょうか。

着信音関連

メロディ連動で本体背面の着信ランプが点滅するだけでなく、上2つのソフトキーのボタンのバックライトも点滅します。スピーカーは可もなく不可もなく普通といったところ。ただ、N505i/iSからだとモノラルスピーカーになるのでマイナスとなることは否定できません。で、他機種用に調整されているファイルを再生したりしなければ音割れも今のところなし(他機種用に調整されているのは音割れしたけど、これはどの機種で再生しても他機種用のデータならば発生する可能性があるものだからこの機種に限った問題ではない)。音の小さいPCM音源の機種向けに作られた着信メロディを再生するとほぼ確実に音割れします。他機種と共用のものならFM音源用があればそちらをダウンロードしましょう。

着信音はフォルダを指定して、そのフォルダ内の着信メロディをランダムに再生することも可能。Aさんはあややの曲のどれかが鳴る、Bさんはミキティの曲のどれかが鳴る、みたいに設定できるわけですね。

着信音をダウンロードすると、再生と登録のほかにその場で「メロディ情報」を見ることができます。タイトル、ファイル名、ファイルサイズ、ファイル制限(コピー禁止の有無)など。あまり意味はありませんが……。

なお、着モーションのデータは「??Kバイト/???Kバイト」とダウンロード状況が表示されます。着モーションの保存は実行すると、何も画面表示がかわらないまま1~2秒間があってから保存中の表示となるのが気になる部分。データの保存準備をしているんでしょうが、その前に表示を保存中に変えるだけでも処理に対して受ける感じが変わってくると思うのですが……。

ほかのメニューでも「処理中」と即座に表示をするだけで受ける印象が変わりそうな部分が結構あります。カメラまわりの部分とか。今の仕様のままだと「N900iって反応が遅い」と思われること確実。ソフトの仕様に問題がありそう。ボタンを押したら、すぐに何らかのリアクションを画面に表示すればいいと思うんですよね。「処理が終了しました」みたいな表示で3~5秒ぐらい待たされるのはかなりどうかと……。終わっているなら余計なウェイトを入れずに0.5~1秒ぐらいで次へ進んでほしいんだけど。バックグラウンドで処理させればいいだけのはずなのに。なんでしないんでしょ?

それと、これは900iシリーズ共通っぽいが、着モーションはメール着信は不可で、電話着信にしか使えないようです。

着信メロディは合計800KBまで記録できます。iモーションは合計3MBまで。

TV電話

TV電話の映像は、画面サイズにあわせるか等倍表示か選択可能です。画像の品質は、「標準」「画質優先」「動き優先」の3種類。

スケジューラー

内蔵のスケジューラーは、残念ながら「スケジュール」「休日」「記念日」が各100件。N505iから大幅に減っています。100件以上登録する人は稀だと思うので、それほど問題にはならないと思いますが。スケジュールはN505iにあった終日というボタンひと押しで設定するような機能はなく、開始時間と終了時間も別々の項目で設定と面倒(N504iSまでがこうだったかも?)。携帯でスケジュールを管理している自分には、この部分の改悪は激しい罠でした。

スケジュールはコメントを何か付けないと設定が完了できなくなったようで不便。通知音をフォルダ分けした着信音に設定するとスケジューラーの処理が遅くなるのが気になる……。

目覚まし時計

設定できる時間は最大3個です。繰り返しは「毎日」と「曜日指定」が指定できます。スヌーズ通知も可能。だいたい設定する時間が決まっている人は、それぞれ時刻を設定しておいて1をOFF、2をON、3をOFFみたいな設定をしたくなると思いますが、直感的な操作でできない気がします。この目覚まし時計だけ、空欄の選択時に決定ボタンではなく左ソフトキーを使うというちぐはぐな動作仕様が謎

時刻が1つも登録されていない場合、いきなり時刻入力となります。突然で戸惑いますが、そんなのはどうでもいいことです。なにしろ、時刻は3個設定できるが有効なのは最後に設定した時刻のみという致命的欠陥があるから。そう、月曜から金曜を6時、土曜と日曜を8時とかいった設定は有効にできないということです。この例の場合は、毎週日曜日と金曜日の寝る前に設定をしなければならない。もうね、この仕様を決めた人は何を考えているのかと……。最後の1個しか有効にならないなら、1個しかないのと同じで残りの2個は使い物になりませんって。気づかなかったんでしょうかね? この仕様では3つできる設定は無駄でしょ。バグなのか? スケジューラーを目覚まし代わりに使ったほうがよいかも……。

N900iには自動電源ONがありませんが、目覚まし時計に設定した時間になると電源が入ってアラームを鳴らしてくれるので、この機能で代用可能です。ただし、オールロックかPIMロックが掛かっている場合は電源が入りません。

テキストメモ

半角計算で512文字を10件使用可能です。miniSDカードとの連携は、テキストメモからはエクスポートのみ。miniSDカードからのインポートはアクセサリ内の「SD-PIM」から行なわなければならないので、頻繁にインポート/エクスポートを行なうケースでは少々不便かもしれません。マルチタスク機能を使って「SD-PIM」を呼び出したいところですが、同じアクセサリ内にあるため、マルチタスク機能でインポートとエクスポートを切り替えることはできません。

電卓

10桁まで対応。N505iにあったTax機能もない、ないよりマシという簡易電卓。

カメラまわり

N900i発表当初は一部ニュースサイトでTV電話用とされていた内側のカメラは自分撮りに使用可能でした。改善が間に合ったか、取材時の聞き取りミスではないかと思います。内側のカメラが使えるのであれば、自分撮りに関しては、(そもそも携帯のカメラでというのがどうかと思うけど)公文書用に100万画素以上が必要というケースなど、どうしてもメガピクセルで写真を撮らなければならない場合を除き、小さな背面液晶で自分撮りに苦労することもないでしょう。イン側のカメラで撮影するのが吉です。

ハニカムCCDの100万画素カメラは接写モードは切り替えで行なえます。レンズの横のマークでどちらのモードか知ることが可能。撮影前にはレンズが接写用になっているかどうか確認したほうがよいでしょう。ただし、メガピクセルモードで撮影した画像はファイルサイズが当然でかくなるため、miniSDカードからの読み込みに時間が掛かります。miniSDカード自体がそもそも早くないメディアだからある程度仕方がないとはいえ、「ピクチャ表示設定」で「ピクチャ一覧」にしておくのは危険かもしれません。なお、撮影モードは以下の通りです。

  1. ムービーモード
  2. フォトモード《640x480 or 352x288 or 待ち受け(240x269) or メール大(176x144) or メール小(128x96)》
  3. 連写モード
  4. チャンスキャプチャ
  5. ピクチャボイス
  6. メガピクセルフォト《1616x1212 or 1280x960》
  7. 長時間ムービー

通常のフォトモードと、高解像度のメガピクセルフォトが別になっているのが気になる点です。ユーザーからすれば、「撮りたい」という時には1つに統一された撮影モードで撮影して、必要があればリサイズなどをしてメール送信なり、保存なりできればいいわけで。開発側の都合による別モード設定は違和感を感じるだけではないかと思います。

撮影したデータの保存は、自動保存にしておくとminiSDカードに連番で次々保存されていくのでお手軽です。気に入ったのだけあとで本体側へコピーという使い方になると思います。

撮影した画像の編集は、「メール用サイズ変更」で「メールサイズ(大)」「メールサイズ(小)」にリサイズできます。それぞれ640x480(100KB以下へ=PCおよび他社携帯の対応機種向け)と176x144(9KB以下へ=PC、FOMA、mova、他社携帯向け)となり、変更後の画像を保存し、iモードメールで送信可能。メールサイズ(大)へリサイズした画像はすぐにはメールで送れません。本体が……リブートしてしまいます。

不安だけど、アップデート待ち。リブートされたあと、同じ画像をもう一度送ろうとすると大丈夫みたいなのも謎。miniSDカード内のファイル情報に異常はないし、リブートが掛かる前後の画像をバイナリコンペアしても全く同一。なぜ動作が変わるのだろう? 送る前に一度miniSDカードを抜き差ししても大丈夫みたいだ。もしかして、miniSDカードの管理まわりにバグあり? いきなりiモードでのソフトウェアアップデートを体験です。3月9日のアップデートで直りました。ソフトウェアの更新は約7分ほど。ドコモショップへ持ち込まずとも不具合が直るというのは嬉しいですね。もちろん、ダウンロードした着信メロディなどの各種データは無事そのまま残ります。消えたりしないのでご安心を。

また、「4枚画像合成」を使えば、640x480以下のサイズの画像であれば、4枚を結合して1枚の画像にすることもできます。

画像編集は本体メモリに保存したものだけとなります。miniSDカードに保存した画像は、一度インポートして本体メモリに取り込んでください。編集機能自体は以下のようなものがあります。ただし、画像のサイズ制限がきつめです。「メール用サイズ変更」と「トリミング」を使用して編集したいサイズに落としていくことになるでしょう。「4枚画像合成」を前提に、うまく「トリミング」すれば制限の縦横2倍のサイズまでは可能といえば可能なんでしょうが……あまりにも手間が……。PCへ転送して編集したほうがいいですね。PCとN900iをUSBケーブルで接続して、miniSDカードの画像をPCから編集しなよ、ということなのかも?

フレーム合成
画像に枠を合成する機能です。枠は「スライムいっぱい!」「シャーク」「ハート」「ウッドフレーム」「バブル」の5種類が最初から内蔵されています。【制限】352x288以下のサイズまで。
フォトレタッチ
「シャープ」「ソフト」「セピア」「浮き彫り」「ネガ」「ミラー」の6種類の処理が可能です。【制限】352x288以下のサイズまで。
マーカースタンプ
シール感覚で貼れる32種類のマークを画像に載せる機能です。ニューロポインターでおおまかに位置を選んでカーソルで微調整するといいかも。【制限】352x288以下のサイズまで。
文字スタンプ
画像の上に文字を載せたりする機能です。全角15文字(半角30文字)までで絵文字も使用可能。【制限】352x288以下のサイズまで。
回転
画像の左右90度の回転と180度の回転ができます。
トリミング
画像から必要な部分だけを切り抜いて保存します。切り抜き後のサイズは352x288, 320x240, 240x269(待ち受け), 176x144(メール大), 128x96(メール小)の5種類から選び、表示される枠を必要な部分へ移動させての切り抜き。自由なサイズで切り抜けるというわけではありません。
明るさ
現在の画像を基準に、-2~+2の範囲で明るさの調整が可能です。【制限】352x288以下のサイズまで。

問い合わせの多かった画質については、言葉でいうよりデータを見てもらうのが一番。いくつかのケースで撮影してデータを用意してみました。「こういうシーンでの撮影サンプルを見たい」といってもらえれば、近い状況での撮影データをお見せできるかもしれません。用意できればですが……。なお、サンプル画像はすべて「ホワイトバランス」をオートで撮影したものです。「晴天」「曇天」「電球」の各モードのデータではありません。

個人的にはN900iの撮影データは全然彩度調整をしていない気がする。彩度をちょっと調整すればきれいに見えてごまかせるケースも多々あるのにね。

メガピクセルフォトで撮影したら、最後に小さいサイズの画像を1枚撮影しておくとよいかも。ピクチャ一覧時はフォルダの一番上のファイルの画像サイズによって、フォルダに入った直後のボタンの反応速度が変わるためです。画像を見るのではなく、容量を確認したいときや、削除したいときなどに多少有効かと……。一番上(最後に撮影したもの)がメガピクセルフォトだと、ボタンを押してから1秒以上待たされちゃいます。小さい画像ならすぐ反応するんで、ダミーで何か小さいサイズで撮影しておくとそういう場合に役立つというわけです。

画像の保存は合計2MB。メガピクセルフォトだと4枚ぐらいでいっぱいになります。メガピクセルフォトは最初からminiSDカードに保存する、という使い方になることでしょう。

昼間撮影画像サンプル

これは昼過ぎに屋外を撮影したデータです。クリックしたら表示される画像は、撮影したデータをリネームしただけであり、自動レベル補正などをいっさい行なっていません。

昼間撮影1。昼間撮影2。

屋内撮影画像サンプル

これは蛍光灯の明かりの下に撮影したデータです。クリックしたら表示される画像は、撮影したデータをリネームしただけであり、自動レベル補正などをいっさい行なっていません。

夜間撮影画像サンプル

これは深夜に屋外を撮影したデータです。同一の場所を風景モード(標準)とナイトモード(暗闇撮影用)で撮影してあるので比較してみてください。なお、クリックしたら表示される画像は、撮影したデータをリネームしただけであり、自動レベル補正などをいっさい行なっていません。

深夜風景モードで撮影。深夜ナイトモードで撮影。

こちらも深夜に屋外を撮影したデータです。比較的明るい場所での風景モード(標準)による撮影結果をご覧ください。クリックしたら表示される画像は、撮影したデータをリネームしただけであり、自動レベル補正などをいっさい行なっていません。

深夜撮影A。深夜撮影B。

動画関連

N505i同様、3GPPファイルは再生可能のようです。miniSDカードに3GPPファイルを入れて再生を試みたところ、普通に再生できました。ただし、音声はAMRのものは映像・音声共に再生可能ですが、音声がAACの3GPPファイルの場合には、音声が出ないものもあります。おそらくAACファイルのビットレートとサンプリングレートの問題だと思うので、音声がAACの3GPP動画を自作して再生したい人は試行錯誤してみてください。

とはいえ、自作した3GPPファイル(iモーション)は、内蔵メモリへコピーできないようです。つまり、着モーションにできないということ。自作のムービーはminiSD上にあるものをプレーヤーで再生する場合にのみN900iで再生可能ということになります。

作成できる動画ファイルは、メール添付や着モーション用の「ムービーモード」と、撮れるだけ撮るという「長時間ムービー」の2つのモードを選んでの作成です。どちらも解像度を176x144と128x96から選びます。メールは最大95KBで、着モーションは最大800KBの制約がつくので、解像度によって録画できる最大時間は変動。長時間モードでは176x144のサイズで最大60分までminiSDカードに保存可能です。128MBのminiSDカードへ60分記録してみました。容量からして60分の撮影データは2つ入りますね。圧縮が効きやすいなどの条件がよければギリギリで最大5個入りそうな感じかな。標準添付の16MBのminiSDカードでも映像+音声で24分ぐらいいけます。撮影を開始すると、未使用のメモリから推定される撮影可能時間が表示されるので、それを参考にしましょう。

納得いかない動作

「USBモード設定」を「miniSDモード」に変更しただけで、いきなり待ち受けに戻ったというのは意図せぬ挙動。待ち受け画面に戻る必然性を感じません。

また、「ソフトウェア更新」で最新のソフトウェアをチェックすると、更新がなくてもチェック後に強制的に待ち受け画面へ戻ってしまうというのは少々問題のある動作ではないかと思います。普通は「更新の必要はありません」でそのまま元の画面に戻ることが期待されるわけですから。

ちぐはぐなのがメールのセキュリティ設定。「受信BOX」「送信BOX」「保存BOX」をパスワードで保護することができますが、このセキュリティ設定はメールのメニューにしかない。各種設定のほうからも呼び出せる仕様であるべきだと思うんだけど。そうでないと各種設定というのにセキュリティー関連の設定を集める意味がないような……?

その他の細かい部分におけるN505iからの退化点

いきなりですが、ボタン確認音を選べません。N504i~のバブルという音が自分のまわりではかなり好評で使っている人が多かったのですが……。機械的な「Pi」って音だけに戻ってかなりショックだったりします。

N50x系と比較すると、サイドボタンを押しての音声による時刻確認機能もありません。

毎月1日の「自動積算リセット」がなくなっていて不便になっているし、残念ながらN505iにも満たない部分が少々目につきます。

個人的には、N505iではユーザー辞書が登録内容と読みの2行表示でわかりやすかったのに、N900iでは1行表示になっていて登録内容しか表示できないのも痛い部分です。

不思議体験

いわゆる不具合といわれるやつです。

突然リブート
早速初日に1つ体験。ToDoリストを登録した瞬間にN900iの再起動が行なわれた。再現条件は不明。
アプリケーションの暴走によるリブート
メガピクセルフォトをメールサイズ(大)に変換した画像を送信しようとすると、一瞬の間があってから画面が真っ暗に……。そして勝手にN900iが再起動します。たぶんソフトウェアのバグ? →3月9日午前10時から公開された無料のiモード経由のソフトウェア更新で修正されました。
なぜか通話音量が小さくなる
何が原因がわからなかったからハズレをつかんだのかと思っていたが、オリジナルマナーを使っていると音量が2になる現象があったらしいのでこれか。→4月26日に公開された無料のiモード経由のソフトウェア更新で修正された感じ。

使用期間

2004年2月22日~005年1月28日まで。FOMAカードでその日の気分で使い分け……とF901iCを検討していたものの発表されたデザインが好みに合わず断念。結局、悩んだ末に(?)N901iCを購入してしまいました。どれぐらい改善されているのか気になったもので。

おまけ話(miniSDカード)

2MB/sと高速性を謳っていたPanasonic製miniSDカード「RP-SS128BJ1K」(以降RP-SSと略)を試しに使ってみました。N900iの説明書には2004年2月現在という記述ながら64MBまでしか保証はしていませんが、普通に使えているので大丈夫なようです。

気になる速度のほうですが、撮影した1616x1212サイズの1枚の画像で比較してみました。ファイル一覧から機能を選択時の時間はどちらも2秒未満。全く差を体感できず。画像を表示するのにかかった時間は、標準添付のが4.9秒、RP-SSは4.2秒でやや時間短縮。

640x480サイズ4枚があるフォルダをピクチャ一覧に切り替えて表示にかかった時間は、標準添付のが2.8秒、RP-SSは2.3秒で、あまり体感できない程度の差。

さほど効果は感じられない結果となりましたが、より高画素数化が進めば体感できるようになるのでしょうか。標準添付のminiSDカードでは容量が足りなくて64~128MBのを購入したいという際には、多少高くても速いものを選んでおくという手もありかも?

miniSDはPCに接続してベンチマークテストをしてみた感じ、RP-SSと標準はほぼ同性能のようだけど、ランダムアクセスがRP-SSのほうが多少早いので、それが微妙に早くなる結果になっているのかもしれません。