巨大なメールを送信する

ブロードバンドになったからといって、大きなメールを送ることはできません。通常はプロバイダが5MB程度に送信ファイルの上限を設けているためです。そのような上限がなくても、受信する側のメールBOXの上限が10MBだとか20MBだとかで受信できないというケースもあります。大きなメールを送るには工夫が必要です。送信ファイルサイズの上限は、自前SMTPサーバーで回避可能なので、受信側に問題がなければ自前SMTPサーバーを用意するという手もあります。また、FTPサーバーを用意してそちらで受け渡しをするというのも有効な手段です。

巨大なファイルはメールではなくMSN MessengerなどのIM系ソフトで転送するべきなのですが……。10MB以上になる仕事のデータはIMで送るように指示しているのに、いうことを聞かずメールにしようとするアフォが結構いたんですよね、当時働いていた編集部関係者。何を考えているのやら。

分割送信機能を使おう

Outlook Expressでは、メールの送信時に自動的に分割して送信することができます。ツールからアカウントを選び、メールタブにあるアカウント一覧のうち、メール送信時に自動的に分割送信したいアカウントをダブルクリックしてプロパティを開きましょう。詳細設定タブに、次のサイズよりメッセージが大きい場合は分割するというのがあるので、それにチェックを付けます。サイズの指定はお好みというか、送信サイズ上限を設定しているプロバイダ次第なので、それにあわせてとなります。まあ、たいていは1000～2000KBぐらいにしておけばよいでしょう。メールBOXの受信上限もあるので、巨大なメールを分割送信する場合、受信する人もできるだけこまめにメールチェックをしてもらってください。

要するに事前打ち合わせが必須となるので、それこそIMで送信したほうが早いと思うのですが……。IM嫌いなわがままな人がいるとメールを使わざるを得ないという悲惨なことになるわけですね。

それでも届かない場合

メールを1MBぐらいに分割して送信するようにしても相手側に届かないこともあります。(同一サーバーなら確実ですが)メール自体が確実に相手に届くという保証がないので仕方ありません……。届かない場合は、いくつかのケースがあります。分割したファイルの一部が届かないというのであれば、おそらく迷惑メールと判断されて途中のどこかで一部のメールが配信されなかったのでしょう。届くけど時間が掛かる(半日遅れ)とかならば、受信側のメールサーバーの処理能力の問題です。通常、メールの重要度が高いものを優先的に処理しますが、優先度が同一の場合はファイルサイズの大きなメールは小さなメールよりも後まわしになることがあります。この場合は分割するファイルサイズをより小さくすれば解消されるかもしれません。

メールは5MB以上ならば絶対に分割送信にしましょう。過去に非常識な分割なしで270MBという添付ファイルを付けて編集部にメールを送ってきたライターがいて、そのメール処理で30時間ほど会社のメールサーバーが過負荷で処理能力が落ち、関係者のメール処理がその間滞ったということがありました。巨大なメールの送信は下手すると損害賠償訴訟ものになります。